菊は新しい品種を生み出す方法として交配育種の手法を用いています。
交配の時期にあわせて親木の選定、栽培が行われます。
受粉が成功し受精すると、2ヶ月程度で種子が実ります。
これを交配親の開花時期を考慮して播種を行い、
適度に生長した実生を圃場に移植し花を咲かせます。
その中から特に目に留まる有望な品種を選抜して、
数年かけていくつもの検定
(例えば花や木姿、生育の良否、病虫害への抵抗性、そして人工気象下での栽培可否など)
を行い、その中から選りすぐられたわずかな品種が新しい品種として世に送り出されます。
また菊では昔から交配育種以外に
『枝変わり』という現象により品種が生まれることもありました。
この『枝変わり』は広い意味での突然変異の一つと考えられ、
現在ではX線やγ線などの放射線を用いて、
積極的にこの『枝変わり』を起こして、有望な品種を生み出す方法も行われています。
菊の場合多くはその花色の変化に利用され、
当社ではその花色が数十色もある
セイローザシリーズ(ヨーロッパではレーガンシリーズ)
が世界で高い評価を得ています。